下町・お祭りならではの伝統品『喧嘩札・千社札』のオーダー製作『彫り札屋』
お祭り好き・お神輿好きには堪らない「真鍮製喧嘩札」
神輿販売店「宮本卯之助」より お神輿の飾り部分は真鍮・銅・金など豪華絢爛 |
『彫り札屋』で製作する喧嘩札・千社札は、お神輿の装飾品(錺金具)にも使用されている金属「真鍮」を直彫りにてお作りしております。お祭り・神輿好きな方に大好評のお声を頂戴しております。
「お守り」としてお神輿と共に何代も続く「喧嘩札」をお作りいたします。
彫り札屋の「真鍮製喧嘩札・千社札」 家紋やロゴ、お名前・肩書などお好きなデザインでオーダー製作します |
喧嘩札は両面彫りも対応可能です。
喧嘩札裏面にも彫刻可能 シンプルに文字のみや、家紋をワンポイントで!ご相談くださいませ |
両面に同じ柄を入れる事も可能ですが、裏面には「記念日」や「座右の銘」などを彫る方が多く見られます。ご希望をできうる限りお答えするのがオーダー制品の魅力ですので、お気軽にご相談を!
『彫り札屋』喧嘩札の柄(デザイン)一覧はこちら→王道の囲い枠や日本の伝統柄・和柄を施した千社札・喧嘩札の一覧
前回のブログでは「彫刻」とはなんぞや?と、そもそも「彫ってつくる」という事に焦点を当てましたが、今回はオーダー品はどの様に出来ていくのか?に焦点を当てブログを書いていこうかと思います。
写真を交えながらご説明していきましょう...今回は私が大変お世話になっていた「神輿同好会」の方へのプレゼント、という「てい」で喧嘩札を作っていこうと思います。皆様もどなたかにプレゼントの際はご参考にしてみてください。出来上がりの喧嘩札は最後にご紹介します。
① 「まずはどの枠(型)で喧嘩札をつくろうか...」(お客様視点)今回は私です
まずは枠を選びます。
次に「どんな文字を入れようか...」となりますが、『彫り札屋』は「メイン文字・サブ文字」と区別し、文字の強弱を付け彫刻していきます。
メイン文字:一番目立たせる文字。ここには「お名前」を入れる方が一番多いいです。
サブ文字:メインより小さく彫る文字。「肩書・所属・地名・お好きな言葉」などが主流です。
オプションとはなりますが、「さし札・家紋」もお入れできます。
さし札とは喧嘩札の中に入る「小さな札」ですね。ご紹介の為に今回は「さし札」入りで作っていこうと思います。
『彫り札屋』の製作事例をみると分かりやすいかもしれません→喧嘩札製作事例一覧
そこで今回は、「お酒好きな玲子さんに日本の伝統柄が入った喧嘩札をプレゼントしよう!...「玲子」と「飲兵衛」の文字を入れてみようか...」
とイメージしたとしましょう...
基本的な札のサイズは「縦50mm×横20mm」ですが、別途料金となりますがご希望に合わせてサイズの変更はいたします。
案外ここまで文字を好きに「彫れる」のは、なかなか無いと思います。木だろうが銀だろうが、私が知る限りではですが...。ちなみに家紋やロゴも入れられます。
② 「作りたい喧嘩札のイメージが出来た!サンプルを作ってもらおう」(お客様視点)
デザイン診断フォームに必要事項を記入し送信します ここでデザインがほぼほぼ決まるので、相当お悩みになると思います... |
今回記入したのは...(デザインに反映されるポイントは色付けしておきます)
- 氏名(お客様の氏名)
- メールアドレス
- 喧嘩札の枠デザイン:北斎-Hokusai-(ブログ限定品)
- メイン文字:玲子
- サブ文字:飲兵衛
- サブ文字位置:横書き(メイン文字の上)
- さし札:あり
- さし札文字:松村
- ご要望:サブ文字は読みづらい文字が希望
③ サンプル依頼がきたぞ、ふむふむ...では要望も配慮してこんな感じかな?(彫り札屋視点)
メイン文字が「玲子」・サブ文字が横書きで上部指定・さし札入りで「松村」 フォームの内容に沿ってデザインを製作し、上記写真を画像で返信します |
今回は「飲兵衛」は印鑑で使われそうなフォントにしました。私的には、ぱっと見読みづらく「江戸文字」と相性がよさそうでした。さし札の位置は「デザイン枠・文字数・家紋の有無」により毎回違います。文字やデザインを極力潰さないように配置します。
余談ですが、このお客様は飲兵衛の女性先輩にお世話になっているんだろうなぁ、お酒の席で絡まれているんだろうなぁ、でも優しい人だなぁ...いいモノを作ってあげなきゃなぁ、ウフフ、って思いながら本当に本気で作っています。するとそのお客様の雰囲気がでる「札」のデザインになるんですよね。気持ち悪いかもしれませんが、ほんとに。...まぁ、大きなお世話かもしれませんが...。
※イラストレーターを交えて製作しますので、知識のある方は「AI・EPS」で入稿いただければそのまま製作します。詳細はご連絡いただければお答えいたします。
④ サンプルが来たぞ。ではこれで製作依頼(注文)しよう!(お客様視点)
今回はブログですので「注文の仕方」は省略します。...サンプルをお返しするメールに記載していますので。すみません。
サンプルを確認し「ちょっとココが...」など違和感あればご連絡ください。ご注文前に手直しいたしますので。お好みの配置・空間の取り方は個々に好みが違います、私も一発で決まるとは思っていませんので、お気軽にお願いします。特に、配置調整や文字の添削などが多いいですかね。
⑤ 製作依頼がきた!よし、材料からつくるぞ!(ここから彫り札屋視点)
『彫り札屋』の喧嘩札は真鍮の一枚板の彫り出し まずは真鍮の板を札のサイズにカット・削って寸法出しをしていく |
基本的な札のサイズは「縦50mm×横20mm」ですが、別途料金となりますがご希望に合わせてサイズの変更はいたします。
当社は鋳造(チュウゾウ:金属を溶かして型に流し込む方法)ではなく「彫刻」ですので、この切り出した板に直接刃物で彫りおこしていきます。
⑥ どんな刃物(工具)で彫っていこうか、配置の微調整をしよう!
配置の微調整・文字間の微調整・文字の一画一画の間の微調整 |
材料の準備が出来次第、次はPC作業に移ります。機械にどの様な刃物で彫るか・彫りの深さの調節などをしていきます。
画像(上)で、ぱっと見は分からないですが、右側が微調整後ですね。刃物がきちんと入るようにしています。刃物がきちんと入ると、出来上がりの差(文字の浮かび上がり・綺麗さ)が段違いになります。この作業で「彫刻」の良さを際立たせる様にします。
画像(上)で、ぱっと見は分からないですが、右側が微調整後ですね。刃物がきちんと入るようにしています。刃物がきちんと入ると、出来上がりの差(文字の浮かび上がり・綺麗さ)が段違いになります。この作業で「彫刻」の良さを際立たせる様にします。
さし札の位置は今回はこの位置に決めました この「デザイン」はHPにはなくブログを読まれた方にしかわからない『限定枠』です フォームに「北斎」とご記入いただければ、北斎枠でサンプルをお作りいたします |
⑥ 出来上がりのイメージを確認しよう
きちんと刃物で彫られるか、誤字脱字がないかシュミレーション |
きちんと・はっきりお見せできなくすみません。この刃物(工具)でこんな風に、この場所から彫っていきますよ~、ってPCが教えてくれるんですね。...まぁ私が指示しているのでそうなるのは分かるのですが。間違えがないか確認ですね!
⑦ いざ喧嘩札の「彫刻」作業へ
(刃物と彫り方の実物はマル秘にしておきます...) 使用する刃物のも、自ら「手で研ぎ」管理します 薄い板なので、刃物の回転力で板が吹き飛ばないように細心の注意を払います |
刃物の先端は0.1mm以下の鋭角ですので、先端が折れないか心配しながら出来上がりを待ちます。
⑧ オーダー喧嘩札の完成!!
表面の「地」には、刃物で彫っている証「刃紋」が浮かび上がります |
これで完成です。あとは表面の磨きと穴あけで終了となります。
神輿飾りと同じ「真鍮」で喧嘩札を作るとやはり綺麗ですね。今までは喧嘩札・千社札と言えば木材が主流でしたね。「木」のぬくもりある喧嘩札も素敵ですが、真鍮もなかなかの逸品ではないでしょうか?
真鍮は神輿の装飾品と同じで汗や雨・外気条件により変色はしていきますが、くすみ具合もお楽しみください。アンティーク調に渋くなった色合いは、長年身に着けている『証』でもありますね。
ピカールやお酢などで変色を戻す事も出来ますが、変色具合は自身の好みとなると思いますので、お手入れはお客様のご判断でお願いいたします。
左:出来立ての喧嘩札 右:製造4年後の喧嘩札 右は私がサンプルで作ったものです。温泉にも着用していました この渋み?が好きなので、まだ磨いた事はありません |
彫り札屋ごあいさつ
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
さて、今回製作した喧嘩札のお値段ですが...
¥ 19,800-(税別)
となります。
内容としましては、「メイン・サブ文字」は枠デザイン内に含む基本料金として
枠デザイン:北斎-hokusai-(@17,800)
オプション:さし札(@2,000)
その他:送料+お選びした決済手数料+税
案外ここまで文字を好きに「彫れる」のは、なかなか無いと思います。木だろうが銀だろうが、私が知る限りではですが...。ちなみに家紋やロゴも入れられます。
金属製でこのボリューム...とてもお安くしています、私もお神輿・お祭り好きなので頑張ってます!!
北斎-hokusai-は現在(19.9.4)はブログにしか掲載しておりませんので、フォームの要望欄に「北斎」と記載頂ければ、北斎でサンプルをお作りしお返事いたします。
以上で「オーダー喧嘩札」が出来るまで!のご案内でした。工程を書いてもいいのか?とも思いましたが「ちゃんと私(なおき)が、一から作っています」とお客様に少しでも伝わればと思います。安くはないオーダー品ですので「誰が・何で・どうやって」を明確にしておきたかった、という事もあります。
今回の内容で、ご不明点などお気軽にお電話下さいませ。デザインのご相談・どんな文字を入れるか迷っている・サイズ変更など、どの様なご相談でもお受けいたします。
今回の内容で、ご不明点などお気軽にお電話下さいませ。デザインのご相談・どんな文字を入れるか迷っている・サイズ変更など、どの様なご相談でもお受けいたします。
彫り札屋@シブヤ彫刻
彫り札屋 代表 兼 ブログ担当:なおき
彫り札屋ホームページ:https://www.horifudaya.jp/
関連過去ブログ:「彫刻」と「鋳造」のちがい
シブヤ彫刻は『焼印』も製造しております!
焼印屋ホームページ:https://www.yakiinya.jp/